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お尻に注意 飛頭蛮


首が体から離れ、空中を飛び回る。

屍頭蛮(しとうばん)とも呼ばれている。

中国の妖怪で、この飛頭蛮になることは、「抜け首の病い」と言われ、恐れられた。

いつもは普通の人間なのに、夜になると首だけが抜け、動き出す。

つまり人間が妖怪化してしまうことで現れる妖怪だ。

ある資料では、

首は抜け出たあと、頭だけが飛んでいって汚物を食い、また、子供の肛門に吸いつく(!)のだそうだ。

その子供は妖気におかされて死んでしまう。

あな恐ろしや。。

良い子のみんなは、パンツはちゃんと履きましょう。

お尻を守りましょうね。。

首が飛んで歩く以外、特に悪さをしないという話もあるようだが、いずれ家人の首が夜な夜な飛んでいたら、楽しいものではなかったろう。。

また、首から離れていった体は、平熱より少し冷たいのだと言う。

恐ろしいが、飛頭蛮は首が飛んでいったあと、

体さえ見つけておけば、布などで首の部分を覆うと首が戻れなくなり、やがて苦しみ悶えて、首も体も死んでしまうのだそうだ。

こうなれば、

体の本体さえ押さえておけば、退治することは難しくはないように思うが、

たいていの飛頭蛮は、家人であったりと元は人間であろうから、その扱いには非常に困っただろう。

ある女中が飛頭蛮になってしまったため、

困った挙句、とうとう「暇を取らせた」と言う微妙な対策をとった主人の話もある。。

(クビにしないところは、優しいご主人だ…)

こういった話とは少しずれるが、

この飛頭蛮の「蛮」と言う言葉は、中国では「夷狄(いてき)」といい、

地方に住んでいた異民族のことを指す言葉だ。

人ならず者の怖さは、命を奪われるとか、危害を加えられるからだと思うが、

飛頭蛮はそれに加えて、汚物に向かうことや肛門に吸い付く、など、

根底に「卑しい」「汚らしい」「下品な」存在であると最初から盛り込まれているように思う。

もしかすると当時の中国人の間では、中国人は飛頭蛮にならず、飛頭蛮とは異民族こそがなりうる妖怪であると分けて、蔑視し、彼らに対しての差別や敵視を明確にしていたのかもしれない。

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