検索
怪火の鳥 波山(ばさん)
- magazine-yokai
- 2018年4月16日
- 読了時間: 1分

ニワトリなどの鳥は、よく「鳥目」と言われるように、本来夜は目が効かないと言われている。
実は活動しないだけで、大体の鳥は見えているらしいが。。
つまり大体の鳥は昼間に活動するはずだが、
真夜中、寝静まったあなたの町・寝床のそばで、「バサ…バサ…」と羽の音がしたら。
怪鳥「波山(ばさん)」
口から吐き出す炎は煌々と赤く、その炎とおなじく鶏冠をもつ鳥である。
山奥の竹やぶに棲み、普段は姿を潜めているが、
時折、深夜に人里に降りて現れ、バサバサと不気味な音を立てる。
このバサバサという音から、この「波山(ばさん)」の別名を「婆娑婆娑」という。
羽音を聞きつけて村人が表を覗いても、その姿は忽然と消えている。
進出鬼没であり人々を驚かすが、吐き出される炎は熱をもっているわけではなく、鬼火や狐火と同じである。
人に危害を与えることはない、無害な怪鳥である。