検索
責め苦を受け続ける神様 閻魔
- magazine-yokai
- 2017年8月20日
- 読了時間: 2分

この世の法にも限界がある。
なぜそれが無罪なのか、罪に問われないのか、
罪に対して軽すぎるじゃないか、明らかに傷つき泣いている人がいるのに、どこかでうまく逃げ笑っている人間がいる…。
この世は、地獄を願わずにはいられない。
何もできず手をこまねいている私たちの代わりに、地獄で見事に罪をさばいてくれる神様、閻魔王様の話だ。
閻魔王は地獄の門に常におり、
真っ赤な顔で浄土行きか地獄行きかを決めている。
彼の前では嘘も通用しない。
閻魔王の横には、「浄瑠璃鏡」という特殊な鏡が置かれている。
この鏡は生前の行為が記録され、目の前で映され、裁きに使われる。そのため、尋問にいくら嘘をついても、ごまかすことはできない。
(うそ、全部見られてたの、どうしよう…と思うが、もうしようがない。洗いざらい裁いてもらおうじゃないか。)
本来の閻魔様は、地蔵菩薩の一人であり、非常に慈悲深く優しく、こんなに怖い顔をしてはいないという。
彼の険しい顔は、「罪人への怒りのため」であり、
彼の赤い顔は、「鉄板の上で昼夜に三回ずつ煮えたぎった銅を飲まされる」という刑罰のためだ。
そう、裁く側である閻魔様も、なぜか苦行を受けている。
一体神である彼がなぜ、そんな苦しい思いをする必要があるのか。
なんとそれは、「人を地獄に送る罪」に対しての罰だという。。
彼の職務上、亡者がいる限り、地獄に送らねばならないのは仕方がないというのに、
毎日毎日、その職務に対しての、私たちへの罰を受けてくれているのだ。。
これゆえ、彼のその立場が、最も重い地獄であるとも言われている。
閻魔様はこんにゃくが好物だそうだ。
いつか日陰の涼しい縁側で、刺身こんにゃくを酢味噌でお渡しして、「極楽極楽…」なんて言わせてみたい。
Commentaires