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尻尾が見えてますよ 見越入道


別名、「見上げ入道」ともいう。

夜道に歩いていると、お坊さんの姿で突然現れる。

おや、と思い見上げると、先ほどより背が大きく見える。やや、とさらに見上げると、またさらに大きくなる。

見上げれば見上げるほど、大きくなるのが「見越入道」だ。

そのまま見上げ続けてしまうと、いつしか自分が倒れてしまう。そして倒れた際に、喉笛を噛み切られて殺されるのだと言われている。

また、大きくなった見越入道に跳び越されたりしてもまた、喉を締め上げられ、命を奪われてしまう。

ぐんぐんと大きくなり続ける彼に驚くのも無理はないが、実はその対処法は簡単なものだ。

見越入道に出会ってしまったら、慌てず「見越した」「見抜いた」と言えば消える。

その際に、足から頭にかけて見上げてしまうと、先述の通り見越入道の術中にはまってしまうが、

頭から足にかけて見下げるように視線を流し、見越した、と伝えれば良いのである。

見下げられるのが大の苦手な見越入道は、

正体が破られるとバツが悪いのだろうか、すぐに消えていってしまう。

一説によると、

見越入道はキツネやタヌキ、イタチやムジナなどが化けて出たものであるとも言われている。

まさに化けの皮をかぶり、私たちを驚かしては笑い、餌となる瞬間を待っているのかもしれないが、

「見抜いた」というのは彼らには一番言われたくない言葉だろう。

結局人間の口車に驚いて、”しまった、尻尾を隠すの忘れたかしら!”と慌てて(まさに尻尾を巻いて)逃げていく姿を思えば、なんとまぁ可愛い妖怪とも思える。

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