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クロケムシ【希少種】 毛羽毛現(けうけげん)
- magazine-yokai
- 2017年9月2日
- 読了時間: 1分

毛だらけで、
真っ黒で、
人の敷地内に勝手に入り込んで、
床下に住み着いている。。
これが人なら、出会った時には「このおじさん、変なんです!」と叫びそうな生活スタイルだが。
ご安心ください、妖怪です。
毛羽毛現(けうけげん)、滅多に現れないので希有希現ともいう。
全身が長い体毛で覆われて、屋敷の庭先に現れて手水鉢の水を飲む。いつもは床下にいるので姿を現すことは少ない。
この全身に覆われた毛、その隙間から覗く大きな目が、ぎらりと暗闇から現れる。。
とはいえ実害はなく、雑に言えばただその名の通り神出鬼没な大きめの毛虫…である。毛虫である。
さて、この毛羽毛現、中国の伝承にある全身毛だらけの仙人「毛女」とも言われている。
毛女は秦の始皇帝に仕える宮人だったが、秦が滅んだために山中に逃れた。
その後、松の葉を食べて生き延びて、170年の歳月を経た末、空を飛ぶほど身の軽い仙人になったのだという。
松の葉…松ぼっくり…!
なるほどだからこの形状か。
妖怪、仙人、そして松の妖精。
未確認生命体の3拍子、まさに”希有希現”である。
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