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相手が悪かった 元興寺(がごぜ)


奈良の元興寺、というお寺がある。

今でも奈良にあり、南都七大寺の1つに数えられる大きな寺院だ。

その寺院が建てられた飛鳥時代、

鐘楼の鐘撞きの童子をとり殺し続けたという、残酷で恐ろしい妖怪、その名も「元興寺(がごぜ)」である。

それを退治すべく選ばれたのは、”雷神の子”と呼ばれた一人の怪力少年だった。。

昔ある農家に、落雷と共に子供の姿の雷神が落ちてきたという。

農夫が落ちてきた雷神を殺そうとすると、雷神は命乞いをして、「助けてくれれば恩返しとして、雷神のように力強い子供を授ける」といったという。

その後、農夫が授かった子供が彼である。

雷神の子…呼びにくいのでゴロちゃんと呼ぼう。

ゴロちゃんはしばらくして元興寺の鐘撞きとなった。

ちょうどその頃、鐘撞きの子供が毎晩のように変死するという事件が続き、鬼の仕業とされていた。

ゴロちゃんは、「俺がその鬼を退治する」と言い、ある晩に鬼が現れるのを待ちかまえた。

夜が明けきらぬ頃、ついにその鬼が姿を表す、と、ゴロちゃんは果敢にもその鬼の頭をむんずと捕まえ、夜が明けるまで引きずり回した(!)

夜が明ける頃には鬼は哀れ頭髪を残して逃げ、ゴロちゃんが血のあとを追っていくと、

昔、寺で悪事を働いた下男を葬った場所で消えていたという。

この下男の死霊が妖怪となって現れていたのであった。

鬼が残した頭髪は宝物として寺院に大切に納められたという。

というお話。

何が怖いって…

鬼相手に夜明けまで頭引きずり回すゴロちゃんの腕力と、こらしめ方が怖いっていう、お話…。

雷神ハンパねぇ、っていう、お話…。(震え

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