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相手が悪かった 元興寺(がごぜ)
- magazine-yokai
- 2017年9月4日
- 読了時間: 2分

奈良の元興寺、というお寺がある。
今でも奈良にあり、南都七大寺の1つに数えられる大きな寺院だ。
その寺院が建てられた飛鳥時代、
鐘楼の鐘撞きの童子をとり殺し続けたという、残酷で恐ろしい妖怪、その名も「元興寺(がごぜ)」である。
それを退治すべく選ばれたのは、”雷神の子”と呼ばれた一人の怪力少年だった。。
昔ある農家に、落雷と共に子供の姿の雷神が落ちてきたという。
農夫が落ちてきた雷神を殺そうとすると、雷神は命乞いをして、「助けてくれれば恩返しとして、雷神のように力強い子供を授ける」といったという。
その後、農夫が授かった子供が彼である。
雷神の子…呼びにくいのでゴロちゃんと呼ぼう。
ゴロちゃんはしばらくして元興寺の鐘撞きとなった。
ちょうどその頃、鐘撞きの子供が毎晩のように変死するという事件が続き、鬼の仕業とされていた。
ゴロちゃんは、「俺がその鬼を退治する」と言い、ある晩に鬼が現れるのを待ちかまえた。
夜が明けきらぬ頃、ついにその鬼が姿を表す、と、ゴロちゃんは果敢にもその鬼の頭をむんずと捕まえ、夜が明けるまで引きずり回した(!)
夜が明ける頃には鬼は哀れ頭髪を残して逃げ、ゴロちゃんが血のあとを追っていくと、
昔、寺で悪事を働いた下男を葬った場所で消えていたという。
この下男の死霊が妖怪となって現れていたのであった。
鬼が残した頭髪は宝物として寺院に大切に納められたという。
というお話。
何が怖いって…
鬼相手に夜明けまで頭引きずり回すゴロちゃんの腕力と、こらしめ方が怖いっていう、お話…。
雷神ハンパねぇ、っていう、お話…。(震え
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