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また見てるよ… 倩兮女(けらけらおんな)
- magazine-yokai
- 2017年9月9日
- 読了時間: 2分

なんと腹の立つ表情。。
下あごにグーパンチをお見舞いしたい。
何がそんなにおかしいか。
妖怪さん相手とはいえ、これは喧嘩です、喧嘩するしかないです。
家の塀よりも大きい着物姿の女性が、こちらを見ながらゲラゲラと笑っている。なんとも腹たつ妖怪だが、果たしてその正体はなんだろう。
解説には、以下のように書かれている。
「楚の国宋玉(そうぎょく)が東隣に美女あり
墻(かき)にのぼりて宋玉をうかがふ
嫣然(えんぜん)として一たび笑へば、陽城の人を惑せしとぞ
およそ美色の人情をとらかす事 古今にためし多し
けらけら女も 朱唇をひるがへして多くの人をまどはせし淫婦(いんふ)の霊ならんか」
中国南北朝時代の楚という国で、美男として有名な宋玉という男がいたが、
ある時彼を妬んだ人物に「宋玉は好色だから気をつけろ」という噂を言いふらされる。
彼はこれに対し「自分は決して好色ではない、隣の塀から美女が3年間こっちをのぞいて誘惑され続けたが、心を動かした事は一度も無かった。」と訴える。
けらけら女はまさにこの話に出てくる美女のようで、真っ赤な唇でたくさんの男を誘惑した、淫らな女の霊ではないだろうか、という意味で書かれているのだ。
それにしても残された絵では、私だけだろうか、決して美女にも見えず、誘惑しているようにも見えない。
多分、いや絶対、相手を馬鹿にしている。。
少し色気を見せただけで右往左往とせわしなく色に走る人間の性というものが、おかしくてたまらないのだろうか。
最もそれを覗くことに取り憑かれているのは、自分自身なのだが。
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