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女の敵 髪切り


気づかぬうちに人の髪の毛を切るという、妖怪「髪切り」。

ご覧ください、両手はまさにシザーハンズ。

口までもクチバシのようにハサミ型になっているという念の入れよう。。

加えて顔全体がピザ切るやつみたいになっていて、首を振るだけでもなんかしらの物を斬れそうである。

まさに切るために生まれてきた妖怪。

心技体がこれほど合致している姿も珍しい。

江戸時代から明治にかけて、その出没についての噂が囁かれたという。

夜中に道を歩いている人が男女構わず髪を「元結(もとゆい)」から切られるという事件が多発した。

切られた時本人は気付かず、後ほど道に戻ると、切られた髪がそのまま落ちていたのだという。

明治になると、この髪切りによる被害が、新聞でも報じられたという。

ある屋敷で働いていた女性が夜に便所へ行ったところ、寒気とともに突然結わえていた髪がばさっと乱れたという。

彼女は驚きのあまり近所の家へ駆け込み、気絶してしまったという。

話を聞きつけ屋敷の人達が調べると、便所には切り落とされた髪が転がっていた。

被害にあった女性は病気となってしまい、親元へ引き取られてしまったという。

女性にとっての髪型は大きなものだ。

現代は多様化し様々なスタイルが楽しめるとはいえ、やはり長く伸ばして綺麗に整えていた髪が、

突如なんの前触れもなく切られてしまったら、それは大変なショックだろう。

そして髪とはいえ「切られる」ということ、その物理的攻撃の怖さ。

害を及ぼすものがすぐ近くにいるのに、全くその姿を捉えることができない恐怖。

(私ならズボンをあげるのも忘れて、便所のドアを蹴り飛ばして転げ回って逃げると思う。。)

少し接客を覚えてくれたらいいのに。。

1000円カットという天職が現代にはあるよ…といつかお伝えできれば良いのだが。

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