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乳飲み子の面影 雨女
- magazine-yokai
- 2017年10月19日
- 読了時間: 1分

秋の長雨か。
一気に冬が到来したような、冷たい雨が降る。
妖怪「雨女」
産んだばかりの子供を、雨の日に神隠しに遭い失った母親が子供を探し続け、妖怪となった姿だ。
長野県では、雨の降る夜に「雨おんば」と呼ばれる妖怪が現れ、子供をさらいに来る、大きな袋を担いで現れる、と言う伝承がある。
哀れ子供は見つからなかったのだろう。
雨女は一人寂しく雨の中を彷徨い続けている。
妖怪となった始まりはあまりに悲しいものだが、一方、彼女は雨の神様の一人とも言われていて、干ばつの手助けにもなるようだ。
雨を降らせるのは雨女の意思なのか…
雨が降るところに雨女が現れるのか。
彼女の探している子供は雨の中で何処かへ消えてしまった。
その子がどれだけ心細く、寂しく、寒い思いをしていたかを思うと、
母親は子供をその胸に抱えるまで、永遠に雨の中を抜け出せずに留まるのだろう。。
雨女が雨を求め、雨も雨女について来るのだ、まるで雨こそが我が子かのように。
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