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乳飲み子の面影 雨女


秋の長雨か。

一気に冬が到来したような、冷たい雨が降る。

妖怪「雨女」

産んだばかりの子供を、雨の日に神隠しに遭い失った母親が子供を探し続け、妖怪となった姿だ。

長野県では、雨の降る夜に「雨おんば」と呼ばれる妖怪が現れ、子供をさらいに来る、大きな袋を担いで現れる、と言う伝承がある。

哀れ子供は見つからなかったのだろう。

雨女は一人寂しく雨の中を彷徨い続けている。

妖怪となった始まりはあまりに悲しいものだが、一方、彼女は雨の神様の一人とも言われていて、干ばつの手助けにもなるようだ。

雨を降らせるのは雨女の意思なのか…

雨が降るところに雨女が現れるのか。

彼女の探している子供は雨の中で何処かへ消えてしまった。

その子がどれだけ心細く、寂しく、寒い思いをしていたかを思うと、

母親は子供をその胸に抱えるまで、永遠に雨の中を抜け出せずに留まるのだろう。。

雨女が雨を求め、雨も雨女について来るのだ、まるで雨こそが我が子かのように。

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