top of page

寝ぼけまなこの 暮露暮露団(ぼろぼろとん)


万年床、という言葉があるが。

敷きっぱなしの布団というのは、果たして大切にされているのか、ぞんざいに扱われているのか、難しいところである。

また、客人用に長らく押入れへ閉じ込められている布団も、出番が来ぬままいく年月重ねてしまうこともあるだろう。

布団に対する愛情はどうであれ、

長い間手入れもされず、使い込まれた布団は、

いつしか九十九神となり「暮露暮露団(ぼろぼろとん)」となるようだ。

その姿は犬の遊び道具にでもされたのだろうかというほど、

すっかり綿も飛び出し、ペタンコに薄くなってしまっている。

この姿では、特に冬の寒さにはとてもじゃないが太刀打ちできないだろう。

暮露暮露団はそれぞれの事情を背負って、次の住処を探すのだろうか。

自身さえも眠りから覚めたばかりのように、虚ろな目をして何処かへさまよい歩くのだ。

特集記事
後でもう一度お試しください
記事が公開されると、ここに表示されます。
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page