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福と暮らす 座敷わらし
- magazine-yokai
- 2017年12月31日
- 読了時間: 1分

誰もいないはずの廊下を、とことこと歩く音。
どこからか聞こえる、子供の笑い声。
視線の端に駆け抜ける、着物姿の小さな影。
おめでとう、吉兆に出会えたあなたよ。
福を呼び、その姿も愛らしい妖怪・「座敷わらし」。
主に岩手県などの東北各県に伝承が伝わる、子供の姿をした妖怪だ。
その姿は3歳〜15歳ほどまでの男女の
人ではなく家に住み着く妖怪で、座敷わらしがいる家は栄え、いなくなった家は廃れていくという。
座敷わらしは悪戯好きで、足跡を残したり、物を動かしたりする。
基本的に、それ以上の悪いことはせず、基本的に無害だ。
気味悪がる人もいたろうが、座敷わらしのためにお供えをして丁重に扱う家々も多かった。
”座敷”とは、客人のもてなしにも使われるような、その家で一番良い日当たりの場所=「良い部屋」を意味するが、一説によると座敷わらしが住まうのは「奥座敷」であるといい、家族が寝起きする為に使われていた部屋である。
つまり良家のような大層な家でなければ座敷は持てないから、我が家に座敷わらしは来ない、ということではなかった。
それでは、現代でも、都心のワンルームの部屋だって。
ある意味、奥座敷といえるのだから…。
あなたの枕元に、駆け回る小さな姿がありますように。
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