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山の中でケラケラと 笑い女(わらいおんな)


妖怪・笑い女。

現在の高知県のあたりに伝わる妖怪で、

毎月1日、9日、17日に山に入るとこの笑い女に遭い、半死半生になってしまうといわれた。

その昔、この言い伝えを無視して、ある男が家来を引き連れて山に入ったところ、17,18歳程度の女性が現れて彼をを指差して笑っていた。

その笑い声は次第に高くなり、あたりの石や植物、水、風までもが大笑いしているようなほど、笑い声が轟いたという。

彼らは慌てて逃げ帰り、家来たちは麓で気絶したものの、男はどうにか無事帰還した。

彼が死ぬまで、その笑い声は耳に残っていたという。

また、同じ土佐での伝承によると、夜の深山で姿を見せずに笑い声をあげるものでもあるといい、一緒に笑ってしまうと熱病に冒されてしまう、とか、食われてしまうともいう。

笑う門には福きたる、とはいえ、

笑っている人を見て楽しいと感じる時は、その楽しい所以を知っているときである。

今は笑うべきではない時、理由がわからない時に指をさされて笑われた時には、

全く楽しいものではなく、そら恐ろしく感じるものだ。

この耳に、理由もわからぬまま、この世の全てから笑われているようなほどの声が響き続けたら、気を保つことなど、できない。

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