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魔を生むじゃじゃ馬娘 天逆毎(あまのざこ)


昔、スサノオという神がいた。

彼が体内に溜まった気を吐き出し、それが形を成すことで誕生したのが、

天逆毎(あまのざこ)と呼ばれる女神である。

彼女は女神であり、また、天狗や天邪鬼の祖であるとも言われる存在であるという。

その姿は人間に近いが、顔は獣のようだという。

耳は長く、鼻は高く、鋭い牙を持つ。

気性が激しく、物事が意のままにならないと荒れ狂う。

また、天邪鬼のように物事をあべこべにしないと気の済まない性格で、前のことを後ろ、左のことを右などと言ったという。

天逆毎は「天魔雄(あまのさく)」という名の息子を生み、

その子は九天の王となった。

(九天とは古代中国で、天を方角により九つに区分したもの。つまりは天の神の一人となったのだ。)

この神々が人々の心に取り憑くと、賢い者も愚かな者も皆、心を乱されてしまうとされている。

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