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奪衣婆のサポート 懸衣翁(けんえおう)


三途の川を渡る亡者。

彼らの審判を行う、「十王」という存在がある。

十王は死者を地獄へ送ったり、六道輪廻への送り先を決める、大切な人事を担う人たちなのだが、

その中の一人に、懸衣翁という存在がある。

三途の川のほとりで亡者の服を剥ぎ取るという”奪衣婆”。

その隣にいる老人「懸衣翁(けんえおう)」。

奪衣婆は、亡者から剥ぎ取った衣類を衣領樹という木の枝にかけ、その枝の垂れ具合で亡者の生前の罪の重さを計るとされる。

亡者が一生懸命川を渡りきったあと、

なけなしの、ずぶ濡れの服を脱がされて木にかけられる。

罪の重いものは深いところを渡るように決められているので、服はそのぶん水を吸って重くなり、

服をかけられた木はその枝がより垂れ下がるため、その下がり具合が罪の重さとして判定されるのだ。

亡者が服を着ていない場合、懸衣翁は服の代わりに亡者の生皮を剥ぎ取るという。

奪衣婆は服専門、生皮剥がしなどの力仕事になってくると懸衣翁が手伝ってくれるのかしら。

あの世もこの世も、彼岸も此岸も、得手不得手はきっとあり、適材適所の分担制が望ましいのだろうが。


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