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網目のものなら何であれ 網剪(あみきり)
- magazine-yokai
- 2018年3月12日
- 読了時間: 1分

えび…ではないのだ。
ザリガニ…というわけでもないのだ。
妖怪・網剪(あみきり)
この妖怪は蚊帳、ほしてある網を切り裂く妖怪である。
その姿通り、手にしたハサミで今にも何か切らせてくれ、というような様相である。
その昔、漁村での出来事。
魚網が何者かに切り裂かれるという日が続いた。
噂によると、この網剪が出たためだという話を聞きつけたある男が、
自分の網は持ち帰り、自宅の納屋に隠しておいたところ、
網剪(あみきり)が現れ、寝ていた部屋の蚊帳を切り裂かれてしまい、全身を蚊に刺されてしまったという。
何の恨みがあってそんな嫌がらせを…。
しかしながら、悪いことは続くものだ、という人生の教訓を
密かに教えてくれているのかもしれない。
いや、無理に教訓づけるならば、がすぎるだろうか。
物が壊れる時に大きな理由も目的も、きっとないのだろう。
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