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非人道的存在 牛頭馬頭(ごずめず)


捕まったら最期。

あらゆる責め苦を受けさせられ、逃げることも叶わない。

死して体はまだ痛み、死んでは生き返り、繰り返す地獄…。

地獄の獄卒、「牛頭馬頭(ごずめず)」

体は人間だが頭が牛の姿をしている鬼「牛頭」と、

体は人間だが頭が馬の姿をしている鬼「馬頭」、二人のことを合わせてそう呼ぶ。

彼らは地獄で役人となり生前罪を行なった亡者を厳しく責める役目を負う。

また、こと人の世において”血も涙もない”ような行いをする者のことを、牛頭馬頭と呼び恐れることもある。

地獄に行った時、現世で牛を多く苦しめたり殺して食べていたら、牛頭の方が現れ、

馬に乗り馬を苦しめていたならば、馬頭の方が現れやすいのだと言う。

彼らは、地獄に落ちた亡者を、地獄の山と山の間に追いやる。

そうこうしていると山同士の距離がだんだんと縮まり、山に亡者の体は砕き潰され、あたりは血の海と化すという。

生活の中でとはいえ、我が都合で命を奪う動物たちへの配慮もなく、現世を過ごし続けると、

地獄で牛頭馬頭たちに迎えられ、人に非ざる目に会うのだと、少し肝に命じておかねばと思う存在である。

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