

嫌われ者界の絶対王者 火間虫入道(ひまむしにゅうどう)
「働かざる物食うべからず。」 働こうとしないなら、食べるものはない、もはや使われすぎた言葉だが。 いつの世もできる限りダラダラとしようとする人はいる。 驚くほど、ダラダラするためには努力を惜しまない、怒られようが嫌がられようが生き方を貫く…...


餌の思い出 鬼一口(おにひとくち)
やっと夢が叶ったと思ったのに、突然の不幸に見舞われて命を落としたり、怪我をしたり、 なんと神様は薄情で残酷なのだろうと思うことがある。 その矛先が決まるのに、大きな理由はないのだろう。 大きな理由はないからこそ、避ける方法もないのだ。。...


お化けなんてないさ♪ 加牟波理入道(かんばりにゅうどう)
昔ながらの民家は、夜が深くて暗い。 どうしても我慢ができなくて厠に行くが、離れにある厠の不気味さといったら。。 昼間の明るさが嘘のように感じられ、静まり返った我が家は、家族以外にも誰かが潜んでいるような気がして、トイレのドアを開けるのもためらう。...


守られ、見られ 笑い地蔵
「道」という字は、”生首を持って歩いている姿”からきているという。 今は道を歩くことなど、スキップ刻んでほいほい歩けるものだが、 街灯どころか整備すらされていない道を歩くしかなかった時代、災いを避けるまじないの意味で、 (戦争中の由来だろうか)異族や敵の首を持って、荒道を進...


それでも待っている 青女房(あおにょうぼう)
廃れた屋敷に一人、女が鏡に向かっている。 その顔は眉毛もぼうぼうに伸び、目尻は垂れ、だが常に鏡を持ってお歯黒や化粧をしている。 妖怪「青女房」。 ”青女”とは、若い娘を表す言葉だという。 また、”女房”とは私室を与えられた高位の女官、貴人邸に仕える上級の侍女をさす言葉だった...


クイックル的な… 天井嘗(てんじょうなめ)
和室で寝ると、天井が気になる。 木目なのかシミなのか、二つの目と口が顔に見えるシミがある。 「そう見えるだけだから気にするな」と親に叱られ、無理やり目を瞑るのだが、薄い豆電球の明かりの中、じわじわと、あの木目から顔が浮かび上がってくる気がする。...


忘れられない味 古庫裏婆(こくりばばあ)
ある山中の古寺に、住み着いていた老婆の妖怪だ。 かつてその寺で献身的に家事をこなす良い嫁であったが、夫である住職が死んだ後、寺に隠れ住むようになり、いつからか異常な長寿となり、しまいには妖怪と化してしまった。 住職が7代を過ぎる頃には、お供え物の食べ物を食べたり、金銭を盗み...


取り扱い注意 ひょうすべ
水神や河童の仲間であるとも言われる。 坊主頭で、人間にしては毛深い、謎の生き物。 妖怪「ひょうすべ」。 ”ひょうひょう”と鳴き、川沿いやナス畑(ナスが好物)などに現れるという。 人に出逢うとひょうすべがヒッヒッヒと笑いだすので、それを見てもらい笑いしてしまうと、その人は高熱...


また見てるよ… 倩兮女(けらけらおんな)
なんと腹の立つ表情。。 下あごにグーパンチをお見舞いしたい。 何がそんなにおかしいか。 妖怪さん相手とはいえ、これは喧嘩です、喧嘩するしかないです。 家の塀よりも大きい着物姿の女性が、こちらを見ながらゲラゲラと笑っている。なんとも腹たつ妖怪だが、果たしてその正体はなんだろう...


さみしいひもじい 首かじり
墓に現れる老人の妖怪。 死体の首を掘り出してボリボリとかじる、妖怪「首かじり」。 餓死した老人が妖怪化したもので、生前の自分に食物を与えなかった人物が死んだ後、その墓に現れ死体を掘り起こし首をかじるという。 妖怪化してるということは、先に亡くなったのは確実に首かじりのほうだ...